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〔 メ 〕
2011年4月4日午前10時、メは虹の橋へ旅立ちました。
2年半前、保護した当初から健康に問題があったが、今年に入ってから体調が悪化。ご飯を食べる量が減り、体重も減ってきた。3月になってからは1日おきに病院へ行き、点滴や注射をしてもらったが好転する気配はなかった…。
病院通いが多かったメは、はたしてうちに来て幸せだったのか?メが亡くなってから心の中で何度も自問自答した…。もし生まれ変わりがあるとすれば、またメと一緒に暮らしたい…。
くしくもバスと同じ桜の季節に逝ってしまったけど、今頃は健康な身体を取り戻し、虹の橋で待っていたバスと再会して元気に遊んでいることでしょう。今までメを可愛がってくださったみなさん、ありがとうございました。
短い間だったけれど、どの子よりも濃密な2年半でした。
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〈出会い〉
2008年11月初旬の深夜、おかんが猫友の住むマンションの1階でエレベーターを待っていた。奥にある薄暗い非常階段から何となく視線を感じる不気味さがあり、早くエレベーターが降りて来ないかな…と考えていたとき、突然、非常階段の方から「ネェ~…ネェ~…」と誰かに呼びかけられた!え?誰?
あたりを見回すが誰もいない。しかし視線は感じる…勇気を出して恐る恐る非常階段をよく見ると、ひえ~~っ!!そこには2~3ヶ月位の黒い子猫が…。その日は避妊手術を終えた野良猫の引き取りや、猫友宅の猫のあずかり、道ばたで亡くなっていた野良猫の処理といろんなことが重なった妙な日だった。
あくる日、保護した「メ」のワクチンを打ちに動物病院へ。最初は獣医さんも3ヶ月位の子猫だと思っていたが、よく診ると子猫にしては妙に落ち着きがあり目も大人びている。キバもデカイし爪も出っぱなしだがしっかりしている。
なんか不思議な感じの猫やなぁと、よくよく調べてみると歯が全部永久歯で、実は7ヵ月以上の成猫ということがわかった。それにしても1.5kgの体重で「ク」や「ケ」の半分もないし小さすぎる。 獣医に聞いても、「こんな猫は見たことがない」と言う。今でも体重は2kg足らず。(猫友のピンクさんはメを一目見るなり、「この子は大人や」と言い当てた。さすがや)
成長の遅い種類の猫もいるみたいだが、おそらく成長期に栄養を摂取できなかった発育不良だろう。ハスキーボイスで目は大きく、アゴが小さいので顔全体がハート型になっている。しかし、トイレもきちんとできるし、おっとりしてて頭も悪くない…が、障害のあるこの子はどう考えても里親には出せないだろうと、おかんとおとんは相談して、うちの子にした。
我が家に初めて来たときは、バスやヴィーナを見ても全く怖がらないし、クやケが近づいてもひるまない。当然、人がさわっても怯えない。大胆不敵というか肝がすわっている。たまにケにいじめられても、無抵抗で我慢をして反撃もしない。こんな子がよく野良で生きていたもんやと感心する。クは最初の頃メの不可解さにとまどっていたが今はやさしく接している。猫ジャラシを出すと喜んで遊ぶが猫ジャラシのフワフワには興味がなく、ヒモばかりをかじっている。たまにネズミのオモチャを持って来て、遊んで~と要求するが遊び出すときりがない。
今では毎朝、おとんを起こしに来て、いきなり耳元で「ネェ~~!!!」と大声で叫ぶので飛び起きてしまう。身体に似合わず大食漢で四六時中何かを食べているが、アゴが小さいから上手に食べられずカリカリごはんが、あっちこっちに飛び散っている。大好物のホイップを食べたあとは、鼻を白くして笑わせてくれる。けどウン◯は少ししかしない。たくさん食べた物はいったいどこに?不思議や。
しかし発育不良が原因なのか、2ヶ月毎に体調が悪くなり病院に注射をうちに行っている。ずっとこのままの大きさでも、それはそれで可愛いし、宇宙人(宇宙猫?)のような妖精のような不思議な魅力があるメには、ただ健康で長生きをして欲しいと願う。
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